いったい本物はどこにいったんだ...

俺は橋本のいない通学バスで

一人頭を抱え込むように

座っていた。

学校に着くとまた隣のやつが

相変わらず一人で喋って盛り上がっている。

コイツの名前って何ていうんだろう

でも、こいつも結局偽物だ...

学校が終わり下校の時に

先生に呼び止められた。

「剛志!すまんすまん!

お前は橋本と仲良かっただろう?

昨日から家に帰ってないそうなんだ

何か知らないか?」

「あんな偽物知りませんよ」

「え!?」