頭に浮かんだのは 鈴木くんでもなくて心咲でもない あの人だった。 「悔しいな…。山内に負けるなんて。」 「え!?なんでわかったの!?」 鈴木くんはそんな私を見て 「真奈美さん分かりやすいからね。」 そうなんだ…。 また山内くんを想うと 顔が熱くなった。 たぶん、私の顔は真っ赤だと思う。/// 「…山内くんとがんばれ。」 鈴木くんはそう言うと 裏庭から去ろうとした。