「…用件はそれだけ?」
「ううん。中間テスト終わったらさデートしようかなって。」
デート…?
「それで俺は佐々木にコクろうかなって思ってさ。」
さっきまでのモヤモヤがまたしてきた。
「なんで俺にそんなこと言うわけ…?」
「うーん。ただ言ってみただけかな。」
鈴木の表情はすっごく余裕そうだった。
俺はモヤモヤしてて、
そんな表情見て焦っているのに…。
鈴木はベンチから立ち上がり、
俺の耳元で
「だから、もし付き合ったら真奈美さんに話しかけないでね」
そう言うと裏庭から去っていった。
なんだか負けた気がする。

