「圭太、何が言いたいの?」

「もしかしたら、別れるかもしれないだろ?」

「先の事はわからないけど。別れる事考えて吉岡先生と付き合ってないよ」


圭太の言葉にだんだんムカついてき、圭太から視線を逸らす。


「そりゃそうだけどさ。もし、別れなかったとしても、いつ結婚できるかわからないだろ?」


だから、そんな事はわかっている。

私自身も、そんなに結婚の事を考えていないし、あまり気にしていなかったけど。

でも、昨日、実家に帰った時、お母さんは早く結婚してほしそうだった。

だけど、タイミングってもんがあると思う。


「なぁ、美咲」


名前を呼ばれ、再び圭太を見る。


「俺なら、今すぐにでも結婚できるよ」

「はぁ?」


圭太のわけのわからない言葉に、まぬけな声が出る。


「何、冗談言ってるのよ」

「俺、本気だよ」

「なおさら意味がわからない」


何が言いたいのかわからない圭太にイライラしながら、私はワインをくいっと飲む。