保健室の甘い時間

「よっ!久しぶり」


笑顔で私を見ている、お見合い相手。


「け、圭太!?」


そこに居たのは高校の同級生、北川 圭太(きたがわ けいた)だった。


圭太とは1年生と3年生の時、同じクラスで仲が良く一緒に過ごしていた。

そして、私はずっと圭太に想いを寄せていた。

友達だったから、その関係が壊れるのが怖くて、告白なんて出来なかったけど。

私は高校卒業後、地元を離れ大学に進学、圭太は地元の大学へ進学。

高校の時の女友達とは、たまに会ったりはしていたけど、圭太とは高校卒業してから会っていない。

落ち着いた大人の男性になった圭太だけど、笑った顔には昔の面影があった。


「つっ立ってないで座れば?」

「あっ……、うん」


笑顔で私を見ている圭太に促され座る。