保健室の甘い時間

後片付けも終え、私達は肩を寄せ合いワインを飲みながら、テレビを見ていた。


「美咲さんって、料理上手なんだね」

「そんな事ないよ」

「……これから先も、ご飯作って欲しいな」


吉岡先生は私の顔を覗き込む。


「うん、いいよ」


そんな凝った料理は作れないけど、私の作れる料理なら……


「ねぇ、美咲さん。俺の言った言葉の意味わかってる?」


吉岡先生は私の肩を抱き寄せ、私をじっと見つめる。

そして、右手で私の頬にそっと触れる。


「えっ?だから、“またご飯作って欲しい”って事じゃないの?」


私はきょとんとし、吉岡先生を見つめ返す。


「まぁ、間違えではないけど……」


そのまま、私を抱きしめると


「この先も、ずっと一緒にいたい、って意味なんだけど」


吉岡先生は、耳元でそう囁く。

耳に吉岡先生の吐息がかかり、そして囁かれて……

吉岡先生の言葉が嬉しい私は、吉岡先生の胸に顔を埋めたまま、真っ赤になる。