保健室の甘い時間

「キッチン借りるね」


部屋に入るなり、私は夜ご飯を作り出す事にした。


「俺も何か手伝うよ」


私の隣に吉岡先生が立つ。

でも、今日は吉岡先生の誕生日。

何もしてあげられていないのだから、せめてご飯くらいは私が作りたい。


「いいよ。座って待ってて?すぐ出来るから」


そう言って、私は作り始める。


そして、数十分後。


出来上がった“モッツァレアとバジルのトマトパスタ”と“海老とサーモンのバルサミコサラダ”をテーブルにならべる。


「うまそー!」


吉岡先生は出来上がった料理を見て、すごく嬉しそうな顔をする。

私は吉岡先生の隣に座り、さっきスーパーで買ったワインをグラスに注ぐ。


「お誕生日、おめでとう」

「ありがとう」


私達は乾杯をし、ワインを一口飲む。