何で?

私、もう諦めたはずなのに……

そりゃ、ドキッとする事もあるけど、好きとかそんなんじゃないはず。


私は吉岡先生の笑顔が頭から離れなくなっていた。


「……い、いないよ」


だって、私は吉岡先生にフラれたんだから。

それから、1年以上経った今。

さすがに、もう気持ちの整理はついている。


『そうなんだ。まぁ、一度お見合いの事は考えてみてよ。帰って来れる日が決まったら、教えてね!じゃぁね』

「うん、わかった……」


そう言って電話を切る。