保健室の甘い時間

「言ったよね?誰でもいいわけじゃないって。和生じゃなきゃって。私が好きなのは、和生だよ」

「美咲さん……」


吉岡先生は、また私をぎゅっと抱きしめる。

そして、


「ごめん。美咲さんの気持ちは疑ってないけど、それでも不安だったんだ。美咲さんがあの人の所へ行ったらって」

「私はどこにも行かないよ?」


そう言って、私は吉岡先生の背中に手を回した。


玄関で、しばらく抱き合っていた私達。

吉岡先生は抱きしめる腕を緩め


「美咲さん、まだまだ頼りない俺だけど、これからもずっと一緒に居て下さい」


私の目を見てそう言った。


「もちろん。ずっとそばに居させて下さい」


私は笑顔で答える。

すると、吉岡先生は顔を近付けてくる。

そして、私の唇に優しく触れた――…