保健室の甘い時間

「ごめんな。久しぶりに美咲に会って、やっぱり好きって思って、後悔したくないからって、気持ち押し付けて……」

「ううん。圭太の気持ちは嬉しかったから……。それに……、私も高校生の時、圭太の事がすきだったから。だから、圭太に久しぶりに会えて嬉しかった」


圭太にこの事を言っていいのか迷ったけど、私は正直な気持ちを伝えた。


「そっか」


圭太は少し考えて


「俺達、両想いだったんだな」


ははっと笑う。


「あの頃、ちゃんと気持ちを伝えていたら、何か変わっていたかな?」

「それはわからない。もし、あの頃、圭太と付き合っていたら、今の友達関係は無いかもしれないし」

「そうだよな。なぁ、美咲」

「ん?」

「これからも、友達としてよろしくな」


そう言って、圭太は笑顔で右手を差し出す。


「うん。こちらこそ、よろしく」


私は圭太の右手を握った。


「同窓会とか集まりあったら、今度はちゃんと帰って来いよ」


圭太は笑顔でそう言った。