何で今、そんな事、言ってくるの?

今の話と関係なくない?


吉岡先生の誕生日の前日。

『俺の事、名前で呼んで欲しい』

と言われたけど、結局、呼べないまま。

ずっと“吉岡先生”だったから、なかなか変えられないでいた。


「永井先生の事もだけど、今日来ていた人の事も名前でよんでいたよね?」

「それは、昔からずっとそう呼んでいたし……」

「そんなの関係ない。俺達付き合ってるんだよね?なら、いつまでも、そんなよそよそしい感じじゃなく、もっと美咲さんと近付きたい。それに、もっと、美咲さんに頼ってもらいたい。何かあったのなら、ちゃんと俺に話して」


吉岡先生は真剣な表情で私を見る。