ー彼方sideー




~数時間前~



ん~これからどうしようかな
琉が授業に出たしどこに行こう…?



まぁ行くって言っても
不良が行くところなんて
だいたい見当がつく。



屋上かたまり場しかないよー
たまり場に行くの面倒だし
屋上で良いかっ!どうせ
たまり場に行っても人は
少ないだろうし。



ーー
ーーー
ーーーー



屋上に向かっていると
琳が屋上の中に入って
いくのが見えた。


一応琳に気づかれないように
気配を消して扉に近づき、
ゆっくりと扉を開けた。
開いた隙間から琳の姿が見えた。



琳は寝っ転がっていた。
そして、そのままていれば
琳は丸くなって動かなくなった。


てとは、寝たってことかな……?
じゃ、ここは一つ寝顔チェック
でもしてあげるとしようかね~ふふ



音がたたないように
ゆっくりとドアを開け
中に入り静かにドアを閉めた。



丸まっている琳に
近づいて隣に座ってみた。


うぉぉぉ~可愛い!!
なんていうか…いつも無表情
だったからこんな顔出きるんだ…。


いつも何か悲しいような
切ないような、そんな感じの
顔をしてるから見てる
こっちが辛くなる時がある。



琳は今穏やかな顔をしてる。
こんな無防備?な琳は
初めてみたかも~


いつもこんな穏やかな顔
すればいいのに……
そして、



「…笑ってよ……」



俺は小さく呟いた。



はは
何やってんだ俺
今言っても寝てる相手に
届くはずもないのに…。



数分琳の寝顔を見ていたら
突然と強い風が吹いた。


『……んっ』



そのせいなのか琳は
身を縮ませた。



ーパサッー



丸まった琳の身体に
ブレザーを掛けた。



これ、琉のだけど
まぁ別に良いよね~
今必要だし、後で返せば
良い話しだしね。




にしても琳の髪
って綺麗だな…



そう思いながら
無意識に琳の頭を
撫でていた。



『……めん……』



そうすると
突然琳の表情がさっきと
打って変わって悲痛な顔
になっていた。



『ごめん……
龍………』



そう言うと琳は
涙を流した。



涙を拭き取り
その場を後にした。





ー彼方side終わりー






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今回は1カ月も遅くなって
すみません。
それでも、栞を挟んでいて
くれてありがとうございます。

これからも
よろしくお願いします。