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「早い ですね……」


『まぁ
近くまで来てたから…

それより、
何で恭哉は音楽室にいるの?』


電話でどこにいるか聞いたら音楽室って言ったからびっくりした。


「あー
一人になりたい時は いつも音楽室に来てるんです。静かで誰も来ないので。」


『そう。それで
今日放課後何か用事ある?』


「いえ特にありませんけど……
どうしましたか?」


『今日放課後に凪と宏樹が来るから恭哉にも来てほしいとおもって。』


「え?」


びっくりしてるのか
恭哉は目を見開いてる。
そんなにびっくりする
事じゃないと思うけど……?


「何かあったんですか?」


『いや、ただ宏樹が
私に会いたいみたい。

それで宏樹だけじゃ絶対来れないから凪が道案内で一緒にくるみたい。』 


「あぁ確かにあの方向音痴が一人でこれるわけがないですもんね。

分かりました。
放課後ですね。
一緒にいきましょう。」


説明すれば恭哉は納得したみたい。
何だと 思ってたんだか……


『えぇ。じゃ。』


そう言えば恭哉は
“はい”って微笑んだ。
それを確認して音楽室を出て
教室に戻った。


屋上に行こうとおもったけど行く気をなくしたから教室に
゚ることにした。


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ーガラッー


扉を開ければ
授業中みたいで静かだった。


「あらっ
あなたが転校生の柏瀬さんね~
早速悪いけど 今からこの問題をといて頂戴」


ニヤニヤしながら言う 女教師。
クラスの女子もバカにしてるみたいに微笑んでいる。


何も言わず黙っていれば


「あら~
分からないの?
分からないなら“分からないので許してください麗佳様”って言ってね。」


こんな教師が話し出した。
麗佳っていうのはこの
女教師の名前だろう。


はぁ
『いえ、これ
解けば良いんですよね?』



「えぇそうよ~
あなたにできるぅ?」


職場の前に行きチョークをとり
式を書いてすぐ答えを出した。



『できました。
あと問題をだすなら
きちんと問題はうつしてください。
ここは5xじゃなく1xですよ。

それでわ。』


「ちょっちょっと待ちなさい!!
あってる訳ないでしょうコレ
大学生のやる問題なんだから!」


『あなたは大学生の問題を高校生に出してるんですか?教師失格ですね。

そんなことより
早く答え合わせしてください。』


「なっ!
どうせあたってないんだから!!」


そう言い放ち
しばらくたつと女教師の
顔はみるみる青くなっていった。


『で、答えは
間違ってましたか?』


「……ゎ………ょ」


『声小さすぎて聞こえません。』


「…っ!!
あってるわよ!!!!
これで満足!?」


キレ気味に言う女教師。
最初の時の余裕がない。



『はい。
じゃ。』



そう言って教室を出た。