あの時は屋上に行って眠ろうと思っていた。誰もいないし俺がいるって知ってるから誰も来ない。


いつも通り寝ようと思って屋上にいったらアイツに出会った。



寝っ転がって空に手を伸ばしている。その時のアイツの顔が泣きそうで今にも消えてしまいそうな感じがした。見てるだけなのにこんなに胸が締め付けられるのは初めてだった。



俺に気づいて立ち上がりこっちに向かった。
顔をもう一度見ようと
アイツの顔を見た。



目が合いそらすかと思っていたが、そらさずに俺を見つめ返した。



正直驚いた。
皇帝以外の奴できちんと俺を見つめ返す奴は誰もいなかったから。



だけど最初に目をそらしたのは俺の方だ。俺がそらすとアイツはそのまま屋上から出ていった。