しばらく走っていると
なんだか見覚えのある風景になってきた。
もしかして…
地元だ。
完全に地元だ。
え?なんで?
なんであたしの地元なの?
すると純さんは海のあるほうへ向かった。
あたしの地元は海が近くて
気軽に遊びに行ける距離にある。
そして海岸沿いにバイクを止めると
スッと降りてあたしに手を差し伸べた。
「こいよ。」
ちょっとドキッてしたけど
聞かなかったことにして
手を握った。
しばらく歩くと人気のない
砂浜についた。
懐かしいなぁー
お姉ちゃんとよくもっと向こうのほうであそんだっけ?
こっちのほうは来たことないけど。
と、そんなことを考えていると純さんが手招きして自分の隣を叩いて座れよといった。

