あたしが立ち上がって
学校に戻ろうとすると
携帯がポケットの中で震えた。
画面をみると茜ちゃんだった。
「も、もしもし?」
『ちょっと夢菜!どこにいるのよ!?鞄も教室に置きっ放しで保健室にもいないし』
「ごめんごめん。今その…ちょっと学校の外にいてですね…」
『いや、だからどこよ!?』
あたしが純さんの家って言おうか
迷っていると裕次郎さんが
あたしから携帯をうばって
「茜ちゃん?」
『裕次郎さん!?』
「あはは、裕でいいのに。今ね、夢菜ちゃん純の家なんだ。学校の裏門出たすぐのマンションだから来てくれる?下まで迎えにいくよ」
すると裕次郎さんは電話を切って
あたしに返すと茜ちゃん迎えにいってくると言って部屋を出た。

