純さんはというと
フェンスにもたれてタバコを吸っている。
「ところで夢菜ちゃんは彼氏とかいるの?」
裕次郎さんに不意に聞かれて
そちらを向いた。
「居たんですけど最近別れちゃいました。」
と苦笑いしておいた。
元カレは地元の走り屋の人だった。
お姉ちゃんのチームの人のお兄さん
だったけど最悪すぎて無理だった。
「そうなんだぁ!じゃあ純と仲良くしてあげてよ」
えっ、なぜにあたしが…。
「はぁ!?おい、裕!勝手なこと言ってんじゃねぇよ!」
それまで話も聞いていないと思ってた純さんが急に声を発した。
「えぇーなんで?夢菜ちゃんかわいいよ?純のタイプだろ?」
「俺は女なんて興味ねぇんだよ!だいたいタイプでもなんでもねぇから!」
…好都合ですけどなにか?
興味なくて結構ですがなにか?
タイプじゃなくて大変嬉しゅうございますがなにか?

