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「みーちゃんは、人見知りだったりする?」
「へ?」

居酒屋に入った瞬間そんなことを聞かれてびっくりする。

「いや、なんか私と会った時も
喋りづらそうだったし
Chargeに会った時も
何かちょっとおどおどしてたからさ?」

図星です……

「実は……結構人見知りなの。
でもなぜか初対面の時は大丈夫なんだけど……
次には優しいかなとか迷惑じゃないかなとか
いろいろ考えすぎちゃってなかなか話せないんだ」
「そっか……でも一人だけ大丈夫な人いるよね?」
「ん?大丈夫な人?」

ゆかりんの言葉に首を傾げる。

「んふふ♪隆だよ!!」

……え、え、え!?

「隆弘!?」

なんで隆弘の名前が出てくるのー!?

「そ、何か仲いいよねー。隆弘って呼んでるし」
「いや、それは隆弘がそうやって……」
「ふーん?」

そういうゆかりんの顔はどこか恐ろしい。

「言っとくけれど
隆は絶対に自分から名前を教えないし、
隆弘なんて呼んでるの
みーちゃんくらいしかいないよ?」
「え、そうなの?」
「そ、で、みーちゃんはどうなのよ」
「へ?」

いきなり話を振られびっくりしてむせる。

「みーちゃんと隆が作った曲
めっちゃよかったよー!!もう想像以上!!」
「あ、ありがとう」
「あれも、隆のこと思って書いたの?」
「ぶーっ……」

私はその言葉に思わず吐き出してしまった。

「な、なんでそうなるの?」
「え?なんとなく?
とにかくみーちゃんが書いた部分が
隆にぴったりだったからかな?」
「え、まさか!!そんなつもりない!!」

たしかにChargeのことを思って書いたけど
別に隆弘を意識して書いたんじゃないから……

もう私のバカバカ!!

「でもさ、みーちゃんは隆のことどう思ってるの?」

どうって……

「一緒にいて楽しいっていうか、友達?」
「本当にそれだけ?」
「多分……」

とか言ってもやもやするのはなんでだろう。

「お似合いだと思うんだけどなー」

ゆかりんはそのままあわあわのビールに口をつける。

お似合いか……

そんなことあつたな……