「みーちゃん♪」
「あ、ゆかりん」

私の横をニコニコして歩くのはゆかりん。

「実彩最近どう?」
「ん?最近どうって?」
「いつか二人でご飯食べたいなーと思ってさ」

その言葉に心臓がドクッと鳴る。

それはいい意味でも悪い意味でもある。

誘ってくれて素直に嬉しい。

けれど、私はゆかりんを
不安にさせてなかったかを考えてしまう。

「秀さんは?」
「え?秀?秀なんてどうでもいいからいいから。
っていうか秀って呼んでいいよ。
私と秀同い年なんだから
いっそ、みんな呼び捨てで呼びなよ」
「え?あ、うん」

秀さん本当に大丈夫かな……

あ、秀って呼ぶんだっけ……

ゆかりんにベタ惚れだったから
ちょっぴり不安になる。

「今日空いてるけど、行く?」
「え!?いいの!!行く行く!!」

私の一言にゆかりんは思いっきり飛びつ
く。

「うん、ゆかりんが大丈夫ならの話だけど」
「いや、全然大丈夫!!今日秀も帰って来ないし。
やったー♪みーちゃん大好き!!」

そしてそのままゆかりんは私に抱きついてくる。

その言葉に私も安心して
ゆかりんと少し近づけた気がした。

「よし、じゃあ行こう!!」

そんなゆかりんの声と共に
私達は事務所を出てある居酒屋に向かった。