「つか、真司は?」
「あ、真ちゃん?」
「「真ちゃん!?」」

杏ちゃんの爆弾発言に俺と実彩の声が綺麗にハモる。

「何二人共……しかも綺麗にハモってるし!!さすが歌手だね!!」
「いや、そこつっこむ必要ないから。っていうか私達は何でそんな名前で呼んでいるのかが知りたいの」

実彩のつっこみにナイスつっこみと思う。

「え?それは昨日たまたまBARで会ってさ」
「「BAR!?」」

またまた綺麗にハモる。

BARって……杏ちゃんはともかく真司がそんなとこ行くのか!?

「そこでいろいろ話して私は真ちゃん、真ちゃんがあーちゃんって呼ぶことにしたの♪」

乙女ポーズをする杏ちゃん。

「したの♪って……あんたら付き合ってんの?」

たしかにそれは気になる。

「まさかまさかー!!でもね、カッコいいなーとは思ってるよ?」
「光くんの後は真司くんかよ……っていうかなんで真司くんと言い合ってたのよ!!」

そうそう、それが一番問題。

……って、俺は二人の通訳かよ!!

「あ、そうなの!!ねぇ、聞いて?実はね「まいどー。遅れてすまんなー」

杏ちゃんが何か話そうとしたら真司が部屋に入ってきた。

「あ、私と同じ空気吸わないって約束したのにこの部屋に入ってきた!!」

真司を指差しそんなことを言い出す杏ちゃん。

「なんやって?俺は今息止めて入って来たんや。あーちゃんこそ今思いっきり息吸ったやろ」
「何その言い訳!!そんなの通用しませんよーだ」
「俺は嘘つかへん」
「今嘘ついてるでし「うるさい!!ガキみたいな喧嘩しないでよ!!あんたら何歳よ!!」

小学生みたいな喧嘩を止めたのは毒舌の実彩。

「本当に仲いいのか悪いのかわかんないし!!」

たしかに……真司なんて本当にちゃっかりあーちゃんって呼んでたし。

いい感じなんだけどな……

「とりあえず始めるぞ」

俺の一言で俺達は一気にレコーディング室で相談をする。