「え?大丈夫!?」

私は思わず隆弘に近づく。

「大丈夫……」

そう隆弘が言った瞬間私の時間が止まった。

起き上がった隆弘の顔が私の顔の数センチ前にある……

少し動くとお互いキス出来る距離……

目の前には……綺麗な顔……

その綺麗な顔に思わず引かれそう……

そして隆弘の目は凄い輝いていて……私は綺麗な瞳から目が逸らせないでいた。

ードキドキ……

私の胸が変な音を立てる……

何分、いや、何秒時が過ぎただろう……

隆弘も私と同じ状況……

どうしよう……胸の音が聞こえちゃう……!!

そう思った時……

「ごめん……」

隆弘が私から目を逸らした。

「あ、ううん……私もごめん」

私は隆弘の上からそっと体をどかしておもちゃ箱の上に座る。

「……」
「……」

どちらも無言……

何だか気まずい……

なのに私の胸はまだドキドキと音を立てている。

「あのさ」

沈黙を破ったのは隆弘のほう……

「実彩は誰が一番いいと思った?」
「へ?」

何を聞かれているのかさっぱりわからない……

頭がついて行かない……

「その……Chargeの中で……さ」

あぁ……そういうこと……

「私は隆弘……かな?」
「……え?」

自分で言って凄く恥ずかしい……。

「だって……こうやって話してる訳だし一番楽しいっていうかなんていうか……」
「ふふふ……」
「え?」

必死に言葉を探していると隆弘がいきなり笑い出した。

「ありがと。でも杏ちゃんに言っておいて?光は止めといたほうがいいって」
「え?どうして?」
「あいつ今サッカーにしか興味ないから」
「そっか」

それから私達はたわいの無い話で盛り上がった。

たくさんChargeのことも知れたしPEACEのことも話したけど私達のプライベートの話もたくさんして隆弘に少し近づいた気がした。