そんなこんな言っているともう私達は待ち合わせの場所のドアの前。


隣は……何か倉庫みたいなロックな感じの部屋があるけど……

あそこは……何?

「じゃ、入るわよー」

ゆかりんの声に深呼吸して緊張感をほぐす。

でも私極度な人見知りのくせに初めて会う時は別に普通なんだよな……

何でかわからないけど……

ーコンコン

「「「失礼しまーす」」」

3人揃って部屋に足を踏み入れる。

そして前を向いた時……私はその場に固まってしまった。

「ちわーっす」

筋肉ムキムキな金髪の刈り上げさん。

「こんにちは」

ニコニコ笑っている感じ良さそうな黒髪さん。

「ちーっす」

黒髪に金メッシュのいかにもチャラそうな人。

「……」

無口のまま頭を下げるイケメンの金髪さん。

……だけどなぜか顔を少し赤らめている。

もしかして……この人がシュウさんなのかな?

そしてもう一人……

明るいブラウンで前髪を分けて無防備に後ろをパーマ掛けている人は……かわいい顔をして眠っている。

「かわいい顔……」

その寝顔はまるでおとぎ話の女の子。

「ブハハ!!隆MISAちゃんに言われてんの!!」

刈り上げさんは面白い笑い方で笑う。

ここには……男の人5人か……

私意外と男の人苦手なんだよな……

そんなことを思いながらも私はゆかりんの隣の席に腰掛けた。

「じゃ、始めたいんだけど……隆寝てんじゃん!!」

ゆかりんは隆らしき人を見て苦笑い。

「しゃーねな、俺が起こしてやるか……」

立ち上がったのはチャラい人……

「辻ー?早く起きないとチューするぞ♪」

ほぇ!?この人こんなキャラなの!?

私は驚いてその光景を見ていると……

「え?ヒカルってこんなキャラなの?マジ見損なった……」

杏奈は小声で私に耳打ちしてくる。

っていうか……あの人がヒカルなんだ……

そんなことを思っていると……

「あ、マジ?もうPEACEとゆかりん来たの?」

うわ……綺麗な声……

男の人とは思えない程透き通った声に驚く。

「もう来てるぞ?ほら」

ヒカルさんに言われて隆さんは私達を見る。

うわ……本当に女の子じゃん……

すると隆さんは私にニコッと微笑んで

「初めまして」

と言ってきた。

ドキッ……

不覚をもその眩しい笑顔にドキッとした。

いけないいけない……

そんなことを思いながら私は咄嗟に目を逸らす。

もー……何やってんのよ私!!