「大変残念なことですが… 山凪 夏樹さんあなたは余命二ヶ月です」

お医者さんはそう悲しそうな顔をして言った。お母さんはその言葉を聞いて泣き出し、私を強く抱きしめた。お父さんはそんなお母さんの肩にそっと、手を置いて目を真っ赤にしていた。

私は…不思議と涙がでなかった。
元々あったものがなくなったような、空虚感。



嗚呼神様はなんていじわるなんだろう。