僕は君の名前を呼ぶ




3枚に渡る、長い手紙。


まだ呼び方が“海斗くん”ってところが懐かしくて恥ずかしい。


何回も読んで紙がボロボロになっても、毎回泣きそうになるのは変わらない。


よし。
明日のエネルギーをチャージできたし、そろそろ寝るか。


そう思ったとき…、ピンポーンと興醒めなインターホンの音が部屋に鳴り響いた。


「チッ、誰だよこんな遅くに…」


何かの勧誘だったら問答無用で即断わろうとかたく心に決め、俺は玄関のドアを開けた。


「…ゲッ、夏樹………」


そこにいたのは同じ大学に通う三浦夏樹だった。


「『ゲッ』とはなんだよ、失礼な。酒持ってきたからあげろよ」


「おい、ちょっと」


夏樹はそう言うと、俺の制止も構わす勝手に部屋にあがっていった。


ったく。
いつもいつも勝手なヤツだ。


「…海斗、目ぇ赤くない?」


ビールのプルタブ指をかけた夏樹に指摘された。