「橘っ!見て見て!」
真っ青なブルーハワイのかき氷を食べた俺はべーっと舌を出し橘に見せた。
「うわっ、真っ青~」
橘は苦笑い。
ちょっとガキっぽいことしたかな。
苦笑いでも、笑ってくれたならいいか。
「そんなに一気に食べて頭痛くならないの?」
「ん?全然平気だけど…。もしかして橘、頭痛いのっ!?」
橘の一大事に俺はなんてこと…。
「ちょこーっと、ね。でも大丈夫だよ」
「だめだって。俺も人酔いで胃が痛いから、あそこの神社で休もう」
かき氷を食べ終え神社へ向かう。
自然と重なる手。
それが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
神社に着くと、穴場なのか俺たち以外に人はいなかった。
通りの喧騒が嘘かのように静かだった。
「頭…大丈夫?痛くない?」

