【短編】君の数字




そっか……

レイは、自分を変えたんだ……

自分の未来を、自分で切り開いたんだよね……


だったら……


「あのね……」




私も


未来を自分で切り開くんだ




「私……レイのことが好きかも……」

「え? い、いや、そんな……」


レイはそれ以上、言葉が出てこなかった。

髪を手でいじりながら、どうしていいか分からず困っていた。


いくら、幼なじみでも、私は王家。

でも、レイは違う。

身分の違いが、レイを困らせていた。


でも、私には関係ない。

そんなことは関係ない。


運命は自分で切り開くもの。

さっき、レイがそう教えてくれたんだもの。


「ねえ、レイ……」


私は言った。


「私のこと……嫌い?」

「そ、そんな……私はその……」


レイは言った。



「す、す……好きです」



え……?



「小さい頃から……ずっとお嬢様が好きでした」


レイ……


「でも、身分の違いからその気持ちは抑えていました。お嬢様を守ることができればいい……少しでも側にいられればいい……そう思っていました」

「レイ……」


私は、ゆっくりと首を横に振った。


「身分なんて……そんなの関係ないよ。じゃあ、手を繋いで目を見て」

「え?」

「早く!」

「は、はい」



ピタッ。




視線が


出会った
















未来は自分で切り開くもの。



スパン!――




97%――





「あっ……」


それは、今まで見たこともない最高の数字だった。

やっぱり、レイと私の相性は抜群だ。