「あれ? 増川、他の人は?」 「…え?」 作業していたために下げていた顔を上げると、手に作りかけの装飾品を持った南くんがいた。 「えっと、水飲みに行くって、さっき教室から出ていったよ」 そう答えると、南くんは困り顔でため息をついた。 「そっか…。じゃあ今連れ戻してくるから待ってて」 「え!?」 連れ戻すって…。だって、先生がいくら言っても聞かないのに…?