でも薺ちゃんが提案したのは、基本を少し応用させたような、少し練習すればすぐ踊れそうな振りで…。 考えていたら、また後悔で涙まで浮かんできた。 涙を拭いながら昇降口で靴を履き替えていると、地面に叩きつける水の音が聞こえた。 俯けていた顔を上げてガラス張りのドアから外を見ると、土砂降りになっていた。 振り決めに真剣になっていたから、雨がこんなに降っていることに全然気づかなかった。 傘…。 あ…、忘れて、きちゃったかも…。