「だから、ここは絶対このほうがやりやすいって」 「え、でも、こっちのほうが音に合ってる気がするよ」 「だーかーらー、踊りやすいのは絶対こっち!」 「…、でも、」 「っもういい!」 「っ、」 放課後のホール。私は思わずその場から走り出した。 教室にある自分の鞄を持って階段を駆け下りる。