「はあ!?」



冬休み中、南くんのことを考えた日は、今思い返してみるとほとんどなかった。



「じゃあなに、高嶋が好きなわけ!?」

「っちょっと薺ちゃん声大きいよ! …薺ちゃん、なんで怒ってるの…?」


そう聞くと、薺ちゃんははっとして私から目を逸らした。




「…ごめん」


薺ちゃん…どうしたんだろう…?






そのあとの始業式中、私は校長先生の長い話の間、もしかしたら私は南くんではなく、高嶋くんが好きなんじゃないかと思っていた。



ぼんやりとそんなことを考えながら1日を過ごした。