お互い携帯を出して、私は南くんのメアドを汐浬ちゃんに教えた。 「ありがとう〜! …あ! 美和ちゃんのメアドも良かったら教えて!」 「え、私の…? …うん、もちろん…!」 合わせて、汐浬ちゃんとメアド交換をした。 「本当にありがとう! じゃあね〜!」 頷いて力なく手を振ることしかできなかった。 あまりにも嬉しそうな笑顔に、私は作り笑顔しか向けられなかった。 …もう、苦しいよ……。