「実は私も南が好きだから協力できないって、言っちゃえば良いのに」 「えぇっ、む、無理だよ! 協力するって言っちゃったし、そんな、宣戦布告するようなこと、言えるわけないよ…」 「は、え、なに美和、あんた協力するって言ったの…?」 私は、自分でもどうして頷いてしまったのかわからない。 苦しくて、唇を噛んだ。 「協力するつもり? お人好しにもほどがあるわ…」 薺ちゃんはあきれたように首を振った。 私はなにも言えなかった。