「神澤」 「はっ、はい」 「返す」 そう言って坂城君の手から、あたしの肩に器用に乗せられる消しゴム。 「ちょっ!」 なんてとこに乗せてるんだ!と思った瞬間、ぽろりと消しゴムが肩から落ち、転々としてゆく。 思わずため息をついて席を立ち、消しゴムを拾いに行く。 坂城君をちらりとみると、にやにやと笑っていた。 ………ホントに坂城君なの!?