ある日、
いつも通り玲のおっかけに付き合い
玲と先輩が話してるのを横目で見ていると


「ねえ、優海ちゃん」


!?


いきなり萩野先輩に話しかけられた。

萩野先輩はラグビー部主将ということもあり
かなり身体がごつい。
筋肉の塊みたいだ。

それに、焼けた肌に
細い目が更に細まっている。


....怖い。無理。


私の中では、
生理的に受け付けられなかった。


でも、先輩からの声かけを
後輩の私が無視するわけにもいかず

「は、はい..」

と小さく答えた。


私の怯えた様子にくすりと笑い

「メアド教えて?」

と、風よりもさらりと言った。


ーー何で。関係ないやん。

心の中で全力で拒否する。


「おっけー♪ 今夜私が送っとくね〜」

私の代わりに玲が返事をした。


ーー困る....

心の中で訴えたけど
先輩と話せて上機嫌な玲には
全く伝わらなかった。