小さい恋



☆☆伊原side☆☆

軽めのキャッチボールをしながら
横目で運動場の端に目をやる。


即席の長距離チームが
安定のペースでこちらに向かってくる。


俺はキャップを深くかぶって
チラチラとそっちに目をやっていた。


ーーあ、今日もいた。....可愛い。


赤面症のせいかいきなり顔が赤くなる。


「伊原ー。あけーよ。吉本さんだろ笑」

隣にいた松井はケラケラ笑っている。

「うっせ。」


松井は同じクラス。
俺と松井と萩野は1年からの付き合いで親友だった。