…ピンポーン

校門の端に付いているチャイムを鳴らす。

すると、制服に付いている鈴をりんりん鳴らしながら可愛らしい雰囲気の生徒さんが走ってきた。

「ん?新入生かなぁ?」

とても女の子らしい声…羨ましい…

「おーいっ!どうしたのー?」

「えっと…今日から中等部に入る莉央です…」

私は一応自己紹介してみた。
ユイ
「りおかぁ~ 私は結衣だよぉー!よろしくね!
 うーん……あ、そうだぁ!教室に案内するよっ!ほらっ!」

結衣さんは私のうでをひっぱっている。

「入学式は…?」

私は疑問に思った事を口に出していた。

「この学院さ、入学式無いんだよぉ?」

ない…?

「マジで…?」

「うん!マジだよー!」

大人数で何かをする事が苦手な私にとっては好都合だった。

「うーっ!もう行くよぉ!?」

待ちきれない!とでも言うように結衣さんは足踏みをしている。

「あ…お願いします」

「よしっ!しゅっぱーつ!」

そして校舎に向かった。