何事かと先生に視線を向ければ、
「甘ッ…」

紙コップ片手に先生が顔をしかめていた。

んっ?

あれ、その紙コップって…?

慌てて自分の席のドリンクを確認すると………ない。

となると今先生の手元にあるそのドリンクは、
「ああ、ココアか」

ふたを開け、中身を確認した先生。

「あの…」

あたしが思ったことを確認するため、先生に声をかけた。

「んっ?」

「もしかして、甘いものが嫌いなんですか?」

素朴と言っちゃ何だけど、聞いてみた。

「そうだけど?」

………………意外だ。