あまりにも眺めてくるもんだから困ってしまった。

「制服の梨代もいいけど、私服の梨代もかわいいね」

一瞬、サラリと音が聞こえたような気がした。

な、何言ったのよ!?

いきなりのことに戸惑うしか方法がない。

「むしろ、私服の方が好きになったかも」

甘い笑顔でそんなセリフ。

こんなことであたしは揺れないんだから!

と言うか、揺れたくない!

「先生」

そう呼んだあたしに、
「は、なしね」

先生が言った。

はっ?

何故だかわからないが、ついでにパチリと先生にウインクされた。