「何ですか…」

そういや、この修学旅行には先生もついてくるんだった…。

「梨代と初めての旅行なのに~」

「初めての旅行って、修学旅行の引率の先生としてついてくだけじゃないですか」

そう返したあたしに、
「それでも梨代と初めての旅行なの!」

先生は言い返した。

何やねん…。

あたしは息を吐いた。

「修学旅行は京都だったよね。

京都の夜の街を梨代と2人で歩きたいなあ」

夢心地でそう言った先生に、
「無理ですよ。

就寝時間は22時なんですから」

「でも起きてるんでしょ?」

……もっともだ。