「1度しか言わないから、ちゃんと聞いてね?」

あたしは先生の目をしっかりと見つめた。

「あたし…勇吾は勇吾だって、そう思ってるから。

そりゃ、隠したい過去はあると思う。

でも…」

ここで1回深呼吸。

だって、続きが続きだもん。

「あたしは、勇吾の全部をひっくるめて好きだから」

言って、しまいました。

「りーよー!」

「わわわっ、離れてくださいな!」

先生が抱きついてきたもんだから、大変である。

ったく……言わなきゃよかった!