「...ちゃん」

「...きちゃんってば!」

「ゆぅーきぃーちゃぁーーーん‼‼!」


ビクッ「はっ、はい‼」


数学が終わってからボーッとしちゃってたよ...


あ、真由美ちゃんだ。私の席の後ろの女の子。クラスでも目立つ、派手めの子だ。


「ユキちゃんって、委員長なのになんだか抜けてるよね。笑」



「へっ?そ、そうですかね⁉」


ガーン。


自分でもしっかりしてるとも思わないけど、抜けてるとも思ってなかった...


でも、委員長なのは先生が係決めの時に、誰も希望しなかったからくじで適当に決めただけなんだから関係者ないもんっ。


「ねぇ、ユキちゃんも今からカラオケ行かない?10人くらいで行こうかなぁーって思ってるんだけど...。

男子がユキちゃん誘えって煩くてさ。笑」





なんで、私なんかを誘えって言うんだろう?あ、沢山いた方が楽しいからかな?


そうだよね。


「うーん。お誘い嬉しんですが、今日は用事があるのでお断りさせて頂きます!


でも、誘ってくれてありがとっ!ニコッ」


ぽっ


な、なんか真由美ちゃんの顔が真っ赤になっちゃったけど...風邪でも引いたのかな?


「だ、大丈夫⁈風邪、引いちゃいましたか?」


「こんのぉー!可愛い奴めっ!」


そう言って、真由美ちゃんは私をぐいっと抱き寄せた。


わっ!



159cmの私は170cmくらいある真由美ちゃんに抱き寄せられて、胸に顔が当たって...く、くるしぃ...