ポカンとしてると、車の中から誰かが出てきた。

ゆるくウェーブした髪に、おとなしそうな顔だちの女の子。

あれっ、まさか・・・

「美紗、ごきげんよう」

「久しぶりね、美紗」


やっぱりぃーっ!


まわりの女子軍団の言葉で、私は確信した。

やっぱり!

やっぱり美紗だ!


「やっほー!美紗!久しぶりー!」


私がぴょんぴょんとびながら手をふると、


「・・・あっ、」

美紗は一瞬、こっちをむいた。

その目が丸くなり、うれしそうに顔が赤く染まる。

・・・けど、急に、

美紗はうつむくと、くるっとそっぽをむいて、おじょうさま軍団とすたすた歩いて行ってしまった。


・・・えええ・・・!?

なんで!?