深海魚Lover

「えっいえっ、イズモさん……」

「イズモがどうした?」

出雲さんがこの家に来ていたことを京次さんに話す方が……

『キョンには黙っててよ』

「いえっ、お夕飯に誘ってあげれば
 よかったですね」

「ああ、そうだな

 ごちそうさま

 ジュンジ、お味噌汁残すなよ」

「……」

おかずをいっぱい食べた潤司君のお腹はもう満杯のよう。

「お味噌汁
 お椀にいっぱいだったもの
 半分なら残してもいいよ」

「ほんとう!
 じゃあ、もういいね
 ごちそうさまでした」

自分が使ったお皿を一枚ずつシンクに下げて行く潤司君。

「ジュン君
 後はメイちゃんに任せて」

「うん、メイちゃんありがとう」

潤司君はさっきまで遊んでいた場所へと戻って行く。

食べ終えた食器を集めてお盆に乗せる私に京次さんは言う。

「スガちゃんは本当
 ジュンジには甘いな」

「えっ、そうですか?」

「ああ、甘い甘い」