深海魚Lover

「はい、いただきます」

三人で食卓を囲む、幸せの時間----

よっぽどお腹が空いていたのか、今夜の二人は会話もそこそこに夢中でご飯を食べている。

「うまい！」

「サラダ？ぼくもたべる」

「二人ともそんなに急がなくても
　まだ……」

「スガちゃん、おかわり」

「ぼくもおかわり」

「はい」

二人のためにと腕を振るった料理はあっというまに消えてなくなり、お皿だけが残る。

私達はそれぞれに満たされたお腹に触れる。

「お腹いっぱい」

「満腹だな」

こうしていると私達は本当の家族みたい。

家族の時間----

そんな中、私はふと出雲さんのことを思い出した。

いつもと雰囲気の違った出雲さん、彼を一人で帰らせたことを私は後悔する。

出雲さんもこの家族の一員！

お夕飯に誘うことぐらいできたはずなのに、私ってば本当に気が利かない……

「スガちゃん
　
　芽衣子
　急に黙ってどうかしたのか！？」