深海魚Lover

私は男性がしたように、自分の頭を自分の手で撫でてみた。


だけど、なんか違う……


大好きな深海(書斎)に潜みながらも、私はまだ男性の事を考えている。



それから、時は経ち----


私はまた深海で、いつものように日々を暮らす。

いつかの男性の事も忘れかけていたそんな頃、私はなぜこうなってしまったのか分からないけど、あるお宅の前に担当者の下山さんと共に立ってる。

そこは、昔ながらの日本の情緒溢れる家の前。

呼び鈴は見当たらず、ドアは引き戸だ。


ガラガラガラ……


「先生、京茨先生、いらっしゃいますか?

 ご連絡致しました……出版の下山です

 ケイジ先生」

「ああ、居るよ、中にどうぞ」


室内から聞こえた声は、聞いた事があるような無いような……


「それでは、お邪魔します

 スガ先生もどうぞ」

「あっはい!

 おっ、お邪魔します」


私は知らない人の家の中へ、知らない領域へ潜入する。

ドキドキ、ドキドキ!

室内に入ると、まず最初に私を出迎えてくれたのは熊の置物、魚を銜えてる。