「・・・」
「俺、18歳なんだよ」
「う?知ってます・・・」
「高校三年生ね?」
どこまで私をオバカ扱いするんだろうと、キッと睨む。
「って事はな?俺もそれなりに青春を送ってきたわけ」
意味が分らずにうんうんと頷く。
青春。部活とか、友達と遊ぶとか・・・
「意味分ってる?」
「はい」
「だから。さっきの話の続きだけど・・・。穂波が男と別れたりすると、さっきみたいに俺たちに当たってくるんだよ」
“俺たち”
その一言で、やっと先輩が言いたい意味が分った。
青春=恋愛
18歳にもなれば、何度かの恋愛をしてきた。って先輩は言いたかったンだ・・・。
穂波ちゃんがさっき私に当たってたみたいに、昔の先輩の“彼女さん”に同じ事してたんだ。
その度に先輩が、“彼女さん”を慰めてたんだ。
「・・・ほら」
「グス」
「だから泣かないでって言ったのに」
先輩の声色に困った様子が分る。
「でも、いつもだったら女より穂波を慰めてる事が多かった」
「・・・」
「でも、ミーコは特別。ミーコは絶対一人にさせたくないし、させない」
後ろから抱きしめる先輩の胸がトクントクンと速さを増す。
「それに、俺は女を追いかけるタイプじゃ無いんだ」
こうして先輩と恋の話をするなんて、なんだか不思議な感じ・・・。
先輩も“男の人”なんだって実感する。
「でも、ミーコは気ままな子猫だから・・・」
そこまで言いかけると、先輩は黙ってしまった。

