家につき、一番最初に目に入ったのはーー本の山、山。 積み重なった大好きな分厚い本達が、今にも倒れそうになっている。 (片付けなきゃなぁ……。) 私は部屋着に着替え、換気のためベランダの窓を開けた。 ベランダに手をかけ、身を乗り出して大きく息を吸い込もうとした、その時ー… 「ー…あれ、いいんちょ? 」 (……!? ) バッと声のする方を振り向くと、そこにはベランダの冊子の上で頬杖をつく見慣れた男子生徒が居た。