始業式−陽Side−

今日は新しい学校の始業式だ。
ちょっと緊張するけど…
頑張ってくるか。

えっと俺は3年A組の担任かぁ
3年の担任は嫌だな。
でもやるしかないな……

ぎゃあぎゃあ喋ってるのが聞こえる。
入りたくないけど…………
入らないといけないので、重たい体を動かしてドアを開けた。

ガラッ
思ってたより大きな音が出た。

騒いでいたのが嘘のように静まり返った。

「えぇ-初めまして。仙石 陽です。この1年よろしくな!」

皆がよろしくお願いします。
と答えてくれたので…

「いろいろと皆の事知りたいんで…自己紹介をやってくれ!」

自己紹介でも聞こうと思ったので聞いてみた。

実際は顔と名前は一致してるから聞かなくても…困りはしね-んだよな。

って考えてる間に1番最後じゃん。
確かあの子は山川だったな…

「えっと…あたしはやまきゃわ 美夜です。あっ」

ぶはっ

やべぇ自分の名前噛む奴初めて見た。
顔真っ赤にしちゃって-
俺がどうにかしないといけないよな…
「じゃあ以上だな」

これでいいだろう。
後は連絡事項を言って生徒を帰らせればいいな。
と思いながらやる事やって生徒を帰らせた。

今日1番の印象はやっぱ山川だな。
楽しめそうな子。
結構可愛いしな…

俺は家に帰って来て妻の碧(みどり)に山川の事を話した。
「まぁ可哀相じゃない…そんな笑い者にして-」
「だって、噛んじゃったのは山川だぜ。」
「それでも、もっと………んっ」
言い争いになるのが嫌だったからキスをして事を流した。

「キスで逃げるなんて卑怯だよ……」
「でもしたいだろ?」
意地悪な質問をした。
「そりゃ…でも……あぁ-もぉいいよ。あたし寝るから。」
ヤベッ碧怒らせた。
でもそん時の俺は碧をそのまま寝かし…
ずっと山川の事を考えていた。

明日の学校楽しみだな。



こん時の俺はまさかあんなに山川を好きになるなんて思ってなかったんだ……。
碧の方が好きだったから……………。