すると望くんが突然あたしに聞いてきた。
「あいつの名前なんてーの?」
そう言う声は震えていた。
「かとう・・・ゆうしだって。」
あたしがそう言った瞬間、望くんの表情がさっと変わった。
勿論あたしがそれに気付かないはずなかった。
「ねえ!あの人のこと何か知ってるの!?教えて!!」
あたしがどれだけ聞いても望くんは何も答えてはくれなかった。
きっと望くんは気付いていたんだと思う。
あたしが昔、彼氏がいると言ったこと。それが加藤有士という名前だということ。
だけどそれをあたしが知ったら自分から離れていくと思って言わなかったんだと思う。
でもまだ今のあたしはそのことに気付けずにいた。
この胸に渦巻く感情も。
あの人に会う度に高鳴る胸の理由も。
あの人の言った言葉の意味も。
・・・どうしてもっと早く気付けなかったんだろう?
「あいつの名前なんてーの?」
そう言う声は震えていた。
「かとう・・・ゆうしだって。」
あたしがそう言った瞬間、望くんの表情がさっと変わった。
勿論あたしがそれに気付かないはずなかった。
「ねえ!あの人のこと何か知ってるの!?教えて!!」
あたしがどれだけ聞いても望くんは何も答えてはくれなかった。
きっと望くんは気付いていたんだと思う。
あたしが昔、彼氏がいると言ったこと。それが加藤有士という名前だということ。
だけどそれをあたしが知ったら自分から離れていくと思って言わなかったんだと思う。
でもまだ今のあたしはそのことに気付けずにいた。
この胸に渦巻く感情も。
あの人に会う度に高鳴る胸の理由も。
あの人の言った言葉の意味も。
・・・どうしてもっと早く気付けなかったんだろう?

