うん。


無難にいこう



う、でもいざ声をかけるとなると

緊張するなぁ。

よし。いくぞ。



「あの、隣ですね。

教科書とか、必要なら遠慮なくいってくださいね」




い、言えた。

ちょっと上擦った声だったけど。




「ああ、よろしく三村さん。」


槇津くんは、笑顔で返してきてくれた。

さ、爽やか!


「あの、えーっと。よろしくね?」

あわわ!緊張しすぎて、疑問系になっちゃった。

変な子に思われたかな?


「なんで、疑問系?」


やっぱり、突っ込まれた
あれ?でも、引いてない?



「何となく?」

あ、つい。
何となくじゃ、会話が続かない・・・

どうしよう。

ふと、槇津くんを見ると
照れて笑ってしまった。



「「プッハハハハハハ」」


槇津くんも笑ってくれたので
噴き出してしまったのは二人同時だ

よかった。
印象は悪くなかったよね?


「なぁ、学校案内してもらえねぇ?」



槇津くんが、ふと

思い出したように言った。